健康問題
その他
車の運転
こんなトラブルの時は?
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オーストラリアの社会福祉制度 (1) ラトローブ大学ソーシャルワークコース 皆さん普段生活されていて「社会福祉制度」と言われてもピンと来ない方が多 いの ではないでしょうか。そこで今回は具体的にどのようなサービスが、どこに行けば受
けられるのかを簡単に紹介してみたいと思います。 |
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オーストラリアの社会福祉制度 (2) ラトローブ大学ソーシャルワークコース 前回のニュース・レターではオーストラリアでの一般的な社会福祉機関、と くに Migrant Resource
Centreについて簡単に紹介しましたが、それでは実際にこれらの 機関はどのようにして利用すればよいのでしょうか?今回はサービスの利用のしか た、とくに最初のコンタクトについて書いてみたいと思います。なお、詳細について
はそれぞれの機関によって多少の差異があることはあらかじめお断りしておきます。 言うまでもないことですが、利用の第一歩はサービスを受けたい、あるいはサービ
スを提供してくれるのではと思われる機関に電話をかけることからはじまります。最 初に電話をかけてみて、そこで実際に自分が出向いて行く必要があるのかどうかを確
認するわけです。用件が電話のみで終わればそれはそれで時間の節約になりますし、 もし事務所に来て欲しいということであればここで改めて予約を取ることになりま す。また、仮にそこが自分の必要としているサービスを提供していない場合でも、電
話の相手が心当たりの他のサービスを紹介してくれる可能性もありますから、話は大 いに活用されることをお薦めします。 |
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オーストラリアの社会福祉制度 (3) ラトローブ大学ソーシャルワークコース 現在日本では高齢化社会とそれに関連するさまざまな問題が取り沙汰さ れ、この話 題がメディアを賑わせています。ここオーストラリアでも高齢化社会の問題、とくに
今後の老人福祉の在り方については大きな関心をよんでいます。つい先日も老人ホー ム入居者に対する保証金制度の導入の話題が新聞に大きく取り上げられたことをご記
憶の方も多いのではないでしょうか?そこで本稿では今回と次回の二回にわたって老 人福祉制度について書いてみたいと思います。 |
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オーストラリアの社会福祉制度 (4) ラトローブ大学ソーシャルワークコース 老人福祉の第2回目は、実際に施設に入りたい、あるいはサービスを受けたいという場合のサービス利用について書いてみたいと思います。 まず地域のコミュニティーのなかで、今現在の家に住み続けながら各種のサービスを受けるときですが、これはお住まいになっている地域のシティ・カウンシルに問い合わせの電話を掛ければ詳しいサービスの内容、その利用の仕方を教えて貰うことができます。ホワイト・ページに載っている各カウンシルのメイン・スイッチボードに電話して、”Community Careについて聞きたい”と言えば担当の部署に繋いでくれます。またカウンシルが発行している情報誌にも問い合わせの電話番号は掲載されているはずです。シティ・カウンシルによって提供されているサービスには、食事の宅配(Meals on wheels)、掃除・買い物といった家事の補助、コミュニティー・バスなどがあり、具体的なサービス内容はカウンシルごとに異なっています。 またケア付き住宅であるホステル、老人ホーム(Nursing Home)を利用したい場合は地域毎に設置されているAged Care Assessment Team(ACAT)に連絡することになります。ACATはケアが必要だと思われる人のケアの必要性や障害の度合などを査定する機関で、ソーシャル・ワーカーがケアを希望する本人及びその家族の状況などを調査して、そのひとに一番適当だと考えられるケアの種類を決定します。これらACATの連絡先については各シティ・カウンシルに問い合わせることも出来ますし、Commonwealth Department of Health and Family Services が設置している”Aged Care Hotline”(電話番号 1800500853)に電話して情報を得ることもできます。もし老人福祉とそれに伴う費用負担の問題を特にお知りになりたい場合は、同じデパートメントが開設している”Goverment's Free Financial Information service”(電話番号 131021)にお電話下さい。 この記事の内容についてお問い合わせがある場合はFAXあるいは郵便にて、ホープコネクションまでご連絡ください。 *前回の記事の中で老人ホームでケアを受ける人の率は全65歳以上人口のうち1%であると書きましたが、 最新の政府発表によればこれは全70歳以上人口のうちの7.5%の誤りでした。お詫びして訂正いたします。 |
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オーストラリアの社会福祉制度 (5) HOPE CONNECTION 顧問 ソーシャルワーカー 水藤 昌彦 ホープ・コネクションが行っている電話相談にかかってくる相談の内容を見て いる と、借家に関連した相談が案外多いようです。また、私個人のまわりでも家やフラッ
トの賃貸借をめぐるトラブルの話はよく耳にします。そこで今回は「家屋の賃貸借を めぐるトラブルへの対処法」について書いてみます。 なお、こういったユニオンに相談される場合には、賃貸契約とその推移を証明する すべての文書(賃貸契約書、過去の請求書・領収書、家主あるいは不動産屋からの手 紙、ご自分が出された手紙など)を用意されてから連絡されると相談がスムーズに進 みます。また、これに関連してですが、家の賃貸借に伴う書類はたとえそれがどんな に細かいものであったとしても、その契約が終了するまでは保管されることをおすす めしま す。そして相手方から何等かの同意を得た場合、金銭のやり取りがあった場合などは すべて文章化されるのが安全です。 |
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日本の社会福祉制度 (1) HOPE CONNECTION 顧問 ソーシャルワーカー 水藤 昌彦 前回までこの欄でオーストラリアの社会福祉制度について書いてきました が、今回 から「日本の社会福祉制度」と題して日本における福祉制度の現状を紹介していきま
す。第一回目は昨年できた介護保険制度についての解説です。 |
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日本の社会福祉制度 介護保険(2) HOPE CONNECTION 顧問 ソーシャルワーカー 水藤 昌彦 今回は介護保険制度についての2回目です。前回書いた保険制度の大まかな枠 組みをもとに、実際に保険を利用するにはどうしたらよいのか、また保険給付の過程
などについて述べていきます。 |
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「日本の社会福祉制度」介護保険(最終回) 連載を一回休みましたが、今回は介護保険についての最終回です。来年4月に運用開始が予定されている介護保険について、とくに海外に暮らす方々への影響について述べてみます。なお、今回の記事の内容は筆者が住む市の老人福祉課に問い合わせた結果に基づいています。前回のこの項で述べたとおり、介護保険を実際に実施、運用する保険者となるのは各市区町村あるいはそれらが合同して運営する事業体です。この記事に書かれた海外居住者への取り扱いはすべての保険者が共通して適用する原則ですが、個別のケースについては住民登録をしているそれぞれの市区町村にお問い合わせください。 介護保険制度が実施されると、被保険者の居住する各市区町村が「加齢に伴い」介護が必要となったと被保険者を認定(要介護認定)したときに、在宅または施設での介護サービスが受けられるようになります。そしてこれは「保険制度」ですから、要介護認定を受けて介護サービスを受けるためには当然保険料をあらかじめ支払っておく必要があるわけです。前々回の連載のなかでも述べましたが、保険料は65歳以上の方の場合、2000年度で全国平均月額2500円程度と見込まれています。40歳以上65歳以下の方の場合は、医療保険に加入している人が対象となり、保険料は加入している医療保険の算定方法に基づいて設定され、医療保険料と一括して支払うことになります。しかしこれはあくまでも平均であり、実際の保険料は居住する市区町村によって違いますし、被保険者の年齢によっても上下することになります。また、最近の新聞報道によれば保険料はこの予想額よりも高くなるという予測もされています。 海外に居住されている方の場合はどうなるのでしょう?まず保険料の支払いについてですが、結論からいうとあなたが日本国内に住民登録をしていて、なおかつ日本の医療保険制度に加入している40歳以上のかたであ る場合のみ保険料を支払うことになります。つまり、現在日本国内のどこかに住民票があり、日本の企業で働いていて日本の健康保険によってカバーされているか、あるいは日本で国民健康保険制度に加入している方は保険料を支払う必要があるわけです。配偶者の方も同様です。そのほかの方の場合は介護保険料の請求のみがされることはありません。例えば日本企業で働いていて、日本の医療保険に加入されている方は、今までの医療保険料に加えて介護保険料が請求され、毎月の給与から天引きされます。しかし、こういった医療保険に加入されておらず、日本で住民登録をされていなければ、介護保険料は支払わないということになります。ただし、日本で老齢・退職年金を受けている方で、日本で住民登録をしていて、なおかつ日本の医療保険制度に加入している場合はこれらの年金から介護保険料が天引きされます。 次に介護サービス給付開始の認定についてですが、各被保険者が要支援あるいは要介護状態にあると思われるときは、まず居住している市区町村(保険者)に「認定申請」を行います。そして被保険者が要介護状態にあるのかどうかを保険者が審査し、その審査をパスすれば、つまり「要介護認定」を受ければ介護サービスの給付が開始されます。要介護認定の申請受け付けは今年の10月から住民登録されている市区町村の担当部署で始まり、介護サービス提供と保険料の支払いは2000年の4月から始まる予定です。現在海外にいらっしゃる方の場合、要介護認定を申請するには、審査を受けるために日本に帰国する必要があります。審査は保険者が派遣する調査員からの面接を受けなければならないからです。また、認定を受けた後の実際の給付も、指定事業者からの介護サービスという「現物」の形で行われ、現金給付はありませんので、この介護保険によるサービスを受けるためには物理的に日本に居住しているしかないわけです。 では、いま現在オーストラリアに住んでいらっしゃる方が日本に帰国され、いずれかの市区町村に要介護認定の申請をしたらどうでしょう?こうした場合、その方が申請を出す市区町村に住民登録をし、介護保険に加入すれば、それ以外の申請と同様に審査されます。そして、これは申請が帰国の直後であったり、それまでオーストラリアに居住しているあいだ保険料を支払っていなかったとしても同じです。筆者が話した市の担当者によれば、こうしたケースは現在実施されている国民健康保険制度に準じて取り扱うことになるといいます。つまり、保険料支払いの期間の長短にかかわらず、介護保険に加入している限り、要介護認定を受ければサービス給付を受けることができるというわけです。この原則は申請を出す市区町村に関係なく、一律に適用されます。 なお、介護保険制度は現在具体的なシステムの検討段階にあり、ここに書いた内容はあくまでもこの原稿執筆時での情報をもとにしていることを書き添えておきす。 (Hope Connection 顧問ソーシャルワーカー 水藤昌彦) |
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日本の社会福祉制度 社会福祉構造改革 「措置から利用へ」 (前編) 今年(1999年)の4月15日に厚生省は「社会福祉事業法等一部改正法案大綱」(あまりに長いので以下、改正法案とします。)という文書を発表しました。なんだかやたらに漢字ばかりが並んだこの文書の内容は、第二次大戦後から今までのあいだ大きな変化に乏しかった日本の社会福祉政策の構造を根底から転換させようとするものです。これまで本稿では主に日本の福祉制度の内容について解説してきましたが、今号と次号の二回に渡っては、これら制度の拠り所となる福祉政策の大転換について書いてみることにします。 第二次大戦後から現在にいたるまで、日本の社会福祉政策の基本的考え方は「失業している、年をとった、障害を負ったなどの理由で困窮した状態にある人を救済する」という考えを基本にしています。「何らかの理由で困っている」と認められる状態にある人に限って必要な金、もの、介護力などの「援助」を与えるという考え方です。このため従来日本では福祉制度を利用する場合「措置する」という言い方をしてきました。これは困っている状態にあると認められた人に、その困った状態から脱却せさせるために必要な援助を与えるよう「措置」するからこう呼ぶわけです。 では、あるひとが困っている状態にあるのかどうかを決める、つまり「措置をする」のはどこかといえば、これは地方自治体をはじめとする行政機関、いわゆる「行政」です。「行政」が「困っているな」と認めた人に限って必要とされる福祉制度を利用できるようにしたり、必要な金やものの援助が与えられるように「措置する」というこのやりかたを「措置制度」といいます。 「措置制度」では「誰が」「どういった内容の援助を」「いつ」「どこで」「どれだけ」受けるのかということは、すべて行政によって決定されます。もちろんどのよう援助がどれだけ必要なのかを当事者が行政に訴える(申請する)ことはできますが、その援助を実際に受けることができるかどうかを決定するのは行政です。援助を必要とする側とそれを提供する側が直接交渉を行ない、その援助を受けることが可能かどうか、また受けるとしたら何をどれだけの頻度で受けるのかを話し合うなどということは「措置制度」のもとでは想定されていません。もしもそういった直接交渉を行い、欲しい援助(この場合は福祉サービスと呼べるかもしれません)を自分で選びたい場合には、措置制度の外で個人的にその福祉サービスを自費で「買う」こととされてきました。そして、これは皆さんが髪を切りたいときに美容師さんのもとに行くのと同じように、欲しいサービスを得るために個人が独自に判断してやっていることであって、国としての福祉制度の中ではあくまで「付けたし」のようなものと見られてきたのです。そのために費用も全額個人負担となってきました。 つまり個人が必要としている援助はあくまで行政から措置された結果として提供されるのが日本の福祉制度の基本であって、現在オーストラリアで一般化しているような「必要なサービスを利用者が選択して受け取るという」考え方とは大きく異なるものでした。ところがここにきてこの制度を根本から変えようとする動きが出てきています。個人にとってどんな「援助」が必要なのかを行政が判断してきた今までのような「措置制度」から自分にとってどんな「福祉サービス」が必要なのかを自らが決定して利用する「利用制度」への構造改革です。これが今回いちばん最初に書いた「改正法案」の基本となる考え方です。 前回までのこの項でとりあげてきた「介護保険制度」は、この「利用制度」を老人福祉の分野に導入したもので、構造改革の考え方が実際の福祉制度に反映される最初のものとなります。介護保険制度のもとで、あるレベルの介護が必要だという認定を受けた人は、実際の介護サービスを指定業者の中から選んで受けることになります。この制度でも誰が、どれだけのサービスを受けられるのかは保険者である地方自治体が最終的には決定しますが、これまでの措置制度とは違って「どの施設から」サービスを受けるのかということが選択できるようになります。今までは措置される対象であった利用者が、主体的にサービス利用を選択する消費者へと変化するわけです。利用者は実際に自分でお金を払って欲しいサービスを買う代わりに、自分が加入している保険制度を使ってそれを買うというかたちになります。そしてこの介護保険方式を使った「利用制度」は、ごく近いうちに障害者福祉の分野にも導入されるといわれていて、現場では具体的な導入年度についてもとりざたされています。 この構造改革は利用者だけでなく、いままで措置制度のもとで発達してきた日本の社会福祉施設にも大きな影響を与えています。なにしろそれまで措置されてくる「利用者」だった対象者が、自己決定権をもった「お客様」になるのですから、天と地がひっくり返ったような大変化なのです。そして、これは同時に経営的な転換も意味しています。これまで生産性も効率も関係なく、毎年決まった額の「措置費」とよばれる予算を消化していれば安泰だったものから、「お客様」のニーズに即したサービスを提供し、売り上げを伸ばして損益の分岐点を超えないことには倒産もありえるという競争状態への移行です。社会福祉構造改革とは、日本の社会福祉史上初めての「市場原理」の導入なのです。 次回はこの構造改革によって起こっている具体的変化について書いてみます。 (ソーシャルワーカー 水藤 昌彦) |
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オーストラリアの高齢者ケア制度の現状 当記事は、Ballarat Health Services, Queen Elizabeth Centre のプログラム
マ ネージャーの洋子マーフィーさんからご寄稿いただきました。 |
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日本の社会福祉制度 社会福祉構造改革「措置から利用へ」(後編) 前回(12号)のこの欄では社会福祉構造改革の基本的な考え方について書きましたが、今回はそれを受ける形でとくに老人介護の分野を例にとって、この改革によって何が起こっているのか、また何が起こると予想されるのかについて書いてみます。
まず第一にはサービスという考え方の福祉分野への導入です。長年にわたって日本の福祉の現場では、一部の献身的なひとたちが集まって「面倒をみてあげる」といったような雰囲気の中で利用者へのケアが行われていました。いまから15年ほど前、私が高校生の頃にボランティアでちょっとのぞいたことのある老人ホームなどでも入居者に「料金と引き替えにサービス」を提供しているというような意識はなかったようですし、職員の発言を聞いていても老人を「お世話する」といったような意識が強かったように思います。こういった考え方はいまでも根強く残っていて、「福祉というのは奉仕の精神が大切だから」といったような発言をする社会福祉法人の関係者は大勢います。こういった日本の福祉の現場に従来から根強く存在する「老人をお世話する」という考え方、価値観の世界のなかに、「利用料金に見合ったサービスとしての介護」というまったく新しい考え方が構造改革によってもたらされたのです。 余談になりますが「お世話する」と「サービスを提供する」、これら二つの言葉は似ているように聞こえるのですが、現場の職員のなかでは二つの表現が持つ語感は大きく異なるようです。お世話する、面倒を見るというのは、いわゆるウェットな感じ、言い換えれば情に訴えるような部分があるのですが、それが「サービス提供」になるとなんだかビジネスライクで冷たい感じがするという職員は多くいます。そう主張する職員の多くは自分たち生身の人間をケアしているのであって、物を作っているわけではないとも言います。
第二には提供されるケアの質を問うという考え方がでてきたことです。ケアをお金で「買う」からにはその品質はきちんとしたものでないと困るというわけです。いままでの福祉の現場ではサービス内容の評価を公正に行うといった考え方はあまり一般的ではありませんでした。利用者も「お世話になっている」といったような、どちらかといえば受身な考え方をしたかたが多かったですし、ケアをする側も自分たちがお金の見返りにその介護をしているという意識は希薄だったのですから、そこで行われている仕事の質について問題にされることはあまりなかったのです。このため一部の老人ホームなどでは虐待がありましたし、そういった被害にあった人たちが相談する窓口も限られていたのです。構造改革では苦情処理のための第三者機関を設置することが義務付けられていますので、サービスの質の保証という面では一歩前進したのではないでしょうか。もちろん実効性についてはこれから注意深く見守っていく必要がありますが。
第三には他業種からの福祉分野への参入とそれによる競争状態の発生があります。いままで福祉といえば地方自治体のような公的な機関か社会福祉法人と呼ばれる非営利の団体がその企画や運営を行ってきました。そこでは法人間の競争などというものは存在せず、 効率のよくない施設運営もあちこちで行われてきたのです。よくいわれることですが、従来の福祉業界には市場原理や競争原理という考え方は存在していませんでした。競争的な考え方は福祉というものにはなじまないとされ、このため民間企業の福祉分野での活動も制限されてきたのです。それが介護保険制度の導入を機に民間企業の参入が可能になったことで、一気に競争が始まりました。介護保険制度のもとではどの業者から介護サービスを買ってもよいわけですから、みな顧客の獲得競争に必死になるわけです。そして競争が始まればおのずと第二点で挙げられたサービスの質も向上していくと厚生省では見込んでいるようです。現場で見ていると確かにそういった利点もあるのですが、同時にこれは問題点もかかえています。一例をあげれば、過当な競争によってケアの質よりも経営の手腕が優れた事業者ばかりが生き残るのではないか、あるいは経営効率よりも質の高いケアを維持することを優先する施設の経営状況が悪化していき、結局利益率だけを追求する事業者が生き残っていくのではないかといったことです。ただし、介護保険導入と同時に新規に参入した某大手事業者のように、全国に介護ステーションを展開して大規模な宣伝活動を行っても、それぞれの地域にきちんと浸透できていなかったために実際の利用者獲得には結びつかなかった例もありますので、これら新規参入の事業者がどこまで伸びていくのかについては未知だと思います。実際には経営効率とケアの質の維持のふたつをどう折り合いをつけていくのか、そのバランスを見極めていく試行錯誤がこれから続いていくのではないでしょうか。 (ソーシャルワーカー 水藤 昌彦) |
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カルチャーショックってなあに? (1) 精神科医・ホープコネクション顧問 南川 節子 オーストラリアに来てどのくらいですか?住みごごちはいかがですか?カル チャー ショックを感じていませんか? |
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海外赴任者の不安神経症とメンタルケア <編集部注> |
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予防接種あれこれ ホープコネクション顧問 精神科医 南川 節子 先ごろ、メルボルン在住のKさんから破傷風予防接種についての体験記をお寄せいただきました.わたくし自身も子供の予防接種のことで困った経験もあり、オーストラリアと日本の違いなどを中心に予防接種の話題を取り上げたいと思います.まずは、Kさんの体験記から. オーストラリアに移住して9年目に入り、もうそろそろ破傷風の予防注射をしたほうがいいかなあと思っていた矢先、主人から電話.「会社で指切ってさあ、大したことないんだけれど、係の人に Medical Centre に連れて行かれて、破傷風の予防注射もただで打ってもらっちゃった.」とのこと.私の頭の中には、「あら、大丈夫かしら.」と「抜け駆けはずるい.」の二つのことが一度に浮かびました.結局、わたしもそこでアポイントをとり、Medicare Card をもっているので、ただで予防接種を受けることができました.その後何ヵ月かが過ぎ、仕事の関係上、日本からの留学生がキャンプに行くため、破傷風の予防接種に連れて行くことになったのですが、日にちがなく、Council Health Service の Immunisation Program では、一週間に一回のため間に合いません.GPの先生に連絡をとり、そこでは注射液をもっていたので、15ドルで受けられました.(注射液は用意してあるGPと、薬局に買いに行かなくてはならない場合とがある.)また留学生ですので支払った15ドルも健康保険である程度カバーされるとのことでした.(メルボルン在9年主婦より)” この体験記からいくつかのポイントを拾い上げてご説明してみましょう. 1)予防接種はどこで受けられるのか? かかりつけのGPのある方は、そこに行くのが一番簡単でしょう.しかし、Kさんの場合のようにBulk Billing のGPでしかも接種薬を備えているところ以外では、診察料及び薬剤料がかかります.次の選択肢は、Council Health Service の Immunisation Program を利用することです.これは、各々の地域の Council が定期的に、Community Centre などで集団接種をおこなっているもので、無料です.Medicare を持っていない方でも利用できます.Council 発行の Community Directory/Guide 等でお住まいの地域の Health Service の電話番号を調べて、日時・場所などをお尋ねください.就学児童・生徒については、日本と同じく、学校で集団接種が行われますのでそれを利用されることをお勧めします.就学前の乳幼児については Maternal and Child Health Service を通じて接種が受けられます. 2)破傷風の予防接種は大人にも必要か? 破傷風(Tetanus) の予防接種は三種混合ワクチン(DTP: 日本では DPT と言います)のなかに含まれていて、殆どの子供が接種を受けていますが、最終接種後、約5~10年経つと免疫が失われると考えられています.日本では、小学校6年生で最終接種を受けますので、二十歳を過ぎるころになれば、追加接種が必要になります.これをしなかった場合、破傷風に感染する危険性が出て来ますので、Kさんのご主人のように怪我をしたときに破傷風トキソイド(予防接種)をうってもらう必要があります.破傷風は、気にも止めなかったような小さな傷から感染することもありますので、Kさんのように定期的に予防接種を受けられることをお勧めします. 3)どんな予防接種を受ければよいか? オーストラリアで一般に行われている予防接種は、日本と殆ど変わりませんが、接種の時期や組み合わせが多少違っていますので、それらを比べながらみてみましょう.次に挙げるのは、オーストラリアでの Immunisation Schedule です. 年齢 種類 対象疾患 2ヵ月 DTP(三種混合) ジフテリア(Diphteria)、 破傷風(Tetanus)、百日咳 (Whooping Cough) Sabin(経口投与) ポリオ(Poliomyelitis) Hib B型インフルエンザ菌感染症 4ヵ月 DTP(三種混合) ジフテリア、破傷風、百日咳 Sabin(経口投与) ポリオ Hib B型インフルエンザ菌感染症 6ヵ月 DTP(三種混合) ジフテリア、破傷風、百日咳 Sabin(経口投与) ポリオ Hib B型インフルエンザ菌感染症 12 ヵ月 MMR(新三種混合) 麻しん(はしか;Measles)、 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ;Mumps)、 風疹(三日はしか;Measles) 18ヵ月 DTP(三種混合) ジフテリア、破傷風、百日咳 Hib B型インフルエンザ菌感染症 5歳 DTP(三種混合) ジフテリア、破傷風、百日咳 Sabin(経口投与 ) ポリオ 11-12歳 MMR(新三種混合) 麻しん、流行性耳下腺炎、風疹 15-19歳で ADT(Adult Diphtheria and Tetanus :成人用ジフテリア・破傷風ワクチン)と ポリオワクチンを接種 日本との大きな違いは *日本では5歳でのDTPの接種はなく、代わりに小学校6年生でDT(ジフテリアと破傷風の二種混合)を接種します. *日本では現在 MMR は行われておらず、各々単独で接種.流行性耳下腺炎は任意接種.オーストラリアでは個別の接種剤は使用されていないので、三疾患のうちどれか1つのみの予防接種を希望する場合でもMMR を使用することになります. *Hib は日本では一般には接種されていませんが、B型インフルエンザ菌は、乳幼児の肺炎・髄膜炎等を引き起こす細菌.(インフルエンザの原因であるインフルエンザウィルスとは別ものです.) *ツベルクリン反応、BCGといった結核の予防接種は、オーストラリアではされていません. *オーストラリアでは上の表にあるように数種類の予防接種を組み合わせて同時に接種します.わたくしの子供の例ですが、Council の Immunisation Program にMMR を接種しに行ったところ、「この子は Prep だからもうすぐ学校で DTP と Sabin の接種を受けることになるが、いま MMR をするとこのあと一月は Sabin は受けられなくなる.面倒だから今日全部やってしまってはどう?」と勧められました.全部で7つの病気の予防接種をいちどにやっていいのかしらと今までに経験のない発想にびっくり仰天しながらも、それをあたりまえのように気軽に勧める Community Nurse と Dctor の経験を信じて接種を受けさせました.そして、DTPの注射部分が少し腫れたくらいで特に問題なくすんでしまいました.数種類の予防接種を組み合わせて同時に接種した場合、免疫のでき方が悪くなるのではないかという議論が日本でもなされていましたが、MMR についての研究の結果、悪影響はないと考えられるようになっています.同時接種をするかどうかは、かなり慣習によって左右されているのではないでしょうか.とはいっても、不安や疑問があれば、十分に doctor に相談されることが大切なのは言うまでもありません. Hope Connection では、Immunisation Program で予防接種を受ける場合に手渡される説明書の日本語訳を用意しました.これには、上記の Immunisation Schedule の他、接種を受けては行けない人の条件や副反応についての説明などが書かれています.ご希望の方は、返信用封筒を同封の上、お手紙でお知らせください. |
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Melbourne Sexual Health Centre のご紹介 HOPE CONNECTION 顧問 精神科医 南川 節子 私たちの日本語電話相談に,これまでに何件か AIDS ( Acqired Immune Deficiency Syndrome:
エイズ ) や性病など、性についてのご相談がありました。内 容は様々ですが、共通していたのは、多くの人に生じうることであるのになかなか口 に出しにくく、しかもできるだけ早い対応が望まれる切実な問題だということでし
た。そこで今回は、AIDS を含めた性行為感染症に関する相談・検査・治療を匿名で しかも無料で受けられる Melbourne Sexual Health
Centre のご紹介をしたいと思 います。 |
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オーストラリアでの出産 西村 文子(助産婦) 南川 節子(精神科医) 今回はオーストラリアで出産することを考えていらっしゃる方のための話題です。 妊 娠・出産には不安なことがいろいろとつきまとうものです。外国での出産となればな
おのこと。的確な情報を得て、少しでも不安を減らしていただきたいものです。 出産についてよくあるお尋ねは、「出産するのに、どこの病院がいいでしょう。」 ということですが、これはなかなかお答えしにくい質問です。というのは、それぞれ
の方がどんなお産を望んでいるか(自然な分娩?無痛分娩?とにかく安全な分娩?・ ・・)、どこに住んでいるか、費用はどの程度を予定しているかなどによってお勧め
すべき施設が変わってくるからです。というより、どこかを「勧める」ということ自 体が適当ではないのかもしれません。あくまで、出産する方とその家族の「どんな出
産をしたいのか」という価値基準にあった選択こそが大事なのだともいえるからで す。そこで今回は、自分にあった施設を選ぶための基礎知識として、当地の出産施設 について一般的なお話しをしたいと思います。 |
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カルチャースクール 「女性の健康問題」 紙上レポート 去る11月20日,モナシュ大学大学院に留学中の産婦人科医師、大隈良譲先生にお越しいただき、女性の健康問題についてのセミナーを開催いたしました。「女性の健康問題」というたいへん幅広いトピックであったにもかかわらず、大隈先生は快く講師を引き受け下さり、子宮ガンから男女生み分け法まで、最新の情報をまじえながら素人にもわかりやすいお話をして下さいました。紙上を借りて深くお礼を申し上げたいと思います。 さてここでは、紙面の都合上講演の全部をご紹介できず残念ですが、子宮がんについてのお話をレポートしたいと思います。 すべての女性に関係するもっとも大きな健康問題のひとつは、女性性器のガン。その中でも子宮頚ガン(子宮の中でも膣に近い子宮頸部に出来るガン:cervical cancer )が80%を占めています。早期の子宮頚ガンには、ほかの臓器のガンもそうであるように、特別症状はありません。不正出血 ( abnormal uterine bleeding ) やおりもの ( vaginal dischrge ) の異常、痛みなどの症状が出るのは進行したガンです。ガン組織が子宮頸部の粘膜だけにとどまっている場合には、Cone 切除という子宮が膣に入り込んでいる部分のみを切り取る手術ですみます。この場合の5年生存率はほぼ100%です。ところが、これを越えてガンが拡がっていくと、子宮全体を手術で取り除いたり、化学療法や放射線療法を加えたりする必要が出てくる上、生存率もどんどん下がっていきます。 ほとんどの早期子宮頸がんは子宮ガン検診( Pap smear test )という簡単でかつ安全な方法で見つけることが出来ます。子宮ガン検診は、膣から子宮頸部を見て、綿棒で軽くこすってその部分の細胞を採取し、顕微鏡で細胞の形などに異常がないかをを調べるものです。定期的に子宮ガン検診を受ければ、子宮頸部の細胞がガンとはいえないまでも少し正常と違っているという段階で異常を発見することができ、子宮頸ガンで大きな手術を受けたり、命を落としたりする可能性をほとんど予防することができるわけです。 日本では子宮ガン検診は毎年受けるように勧められていますが、オーストラリアでは検診で異常がなければ2年後に検査を受けるように指導されています。正常な組織がガンになる確率が、1年後よりも2年後の方がほんの少しでも多くなることを考えれば、やはり1年毎に検査を受けた方がよいのではないか、というのが大隈先生のご意見でした。 もう一つの子宮ガンである子宮体ガン(endometrial cancer ) は子宮頸ガンに比べると高齢で少産の女性に多いといわれています。これもやはり早期に発見することが大事ですが、子宮頸ガンほど簡単な検診方法はまだありません。ただし、Pap smear test の際に子宮内膜の細胞の異常が見つかって、子宮体ガンの発見につながることもあります。そういった意味からも,簡単で安全で有効な子宮ガン検診を定期的に受けていただきたいと思います。子宮ガン検診はかかりつけの GP(一般開業医)のところで簡単に受けられます。 |
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ドラッグ問題 -カルチャースクール紙上レポート- 去る8月21日(土)第10回ホープコネクション・カルチャースクールが開催されました。今回は頻繁にメディアでとりあげられている「ドラッグ問題」をテーマにTurning Point Alcohol & Drug Centre Inc.で教育・トレーニング部門を担当されておられるSandra Roegさんに講師をお願いし、ドラッグ問題の基礎的な知識、情報を提供していただきました。ドラッグといえばすぐに「麻薬」を連想しがちですが、ドラッグにはアルコール、タバコも含まれ、オーストラリアではそれぞれ年間100億ドル、40億ドルがその購入に使われているそうです。ヘロインなど売買が禁止されているドラッグの密売にも40億ドルが費やされているということですから、極めて簡単にこれらの麻薬が入手できることを示唆しています。 中でもヘロインは、キャップといわれる数回分の分量を15~20ドルくらいの値段で買うことができ、若者への浸透が心配されています。しかし、麻薬常習者は広く社会に分布しており、社会階層や居住地域で特定することは難しく、「麻薬撲滅」自体を対策目標にすることは現実的でないと考える専門家が多いようです。従って、その害を最小限に押さえるHarm Minimisationという対策が85年より講じられ、過剰使用、及び注射針共有によって引き起こされる死亡事故、AIDSなどの感染防止などで成果を上げています。最近NSW政府が発表した安全なヘロイン注射、専門家によるカウンセリングなどのための公的施設の設置なども現実的対応のひとつとしてみることもできるでしょう。麻薬の中でも特にヘロインは常習すると外界の認知力が著しく低下し、眠気が続いたような状態を呈するそうです。また最悪の場合には死に至るという危険なものです。 ドラッグ問題は年頃の子供を持つ親にとってはことさら心配の種でもあります。この点に関しては、Sandraさんはご自身の体験も踏まえ、子どもとの対話のパイプがあること、一方的に非難・批判するのではなく、いつもヘルプしたいのだという態度を見せていることが大切ではないかとおっしゃっておられました。ヘロイン常習者には、人がそばにいない場合は飲用・摂取を避けるようにアドバイスしているそうです。過剰摂取による死亡事故などを未然に防ぐためだそうです。また路上で倒れている人を見かけたら声をかける、携帯電話を持っていたら、救急車を呼ぶなどしてあげることも大切だとお話しされました。 いずれにしてもドラッグ問題は犯罪とも結びつく深刻な社会問題です。オーストラリアの犯罪の80%はドラッグに絡むものだそうです。筆者がたまたまある地域の商店街を昼間歩いていたところ、それらしいものを若者が手渡しているのをごく最近見ています。参加者の方の質問にもありましたが、ドラッグが簡単に手にはいってしまう途をどこかで断ち切れないもでしょうか。 日本人コミュニティーの中では実際ドラッグがどれだけ問題なのかどうかはほとんど分かっていません。存在していないのか、表面に出てこないだけなのか、いずれにしても私たちにとって、他所事とは思えない身近な問題であることを教えられたセミナーでした。なおドラッグ関係の相談は、24時間直通ライン 9416-1818 が受け付けてくれます。 |
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ドラッグ問題を考える(その1)-親子のコミュニケーション <Turning Point Alcohol & Drug Centre Inc. の Sandra Roeg さんにお話を伺いました> 親にとって子供のドラッグ使用は見るに耐えないことです。どの親も直ちにやめて欲しいと願うわけですが、さてどのようにしてやめさせることができるでしょうか。親にもサポートは必要です。ドラッグについての懸念や感情を友人、家族など誰かと話し合ってみてはどうでしょう。 大麻は現在、違法物質の中では最も多く使用されているものです。親は、まず大麻が人にどんな影響を与えるか正しい情報を知る必要があります。もし子供が大麻を使用していることに気づいて、やめさせたいと思ったとき、子供に「大麻使用には賛成じゃないわ、あなたも大麻のことをもっと調べてみなさい。そうすればどんな影響があるのかがわかるでしょうから。」 と話すことができます。 子供が大麻を使用している場合、注意する点がいくつかあげられます。頻度はどれくらいでしょうか。もしかすると一度試しただけかもしれません。それとも週末だけ、あるいは毎日でしょうか?子供は普段の行動、例えば学校生活や交友などを維持しているでしょうか?ドラッグ使用以外の生活活動を維持しているのであればさしたる問題ではないかもしれません。精神的、身体的な状態に変化が見られますか?親自身の状態はどうでしょう?ドラッグ問題以外に何らかのプレッシャーを抱えてはいませんか?家族からのサポートは得られますか? 思春期の子供は変わりやすいものですが、その通常の変化をはるかに越える大きな変化が子供の素行に現われた場合は気を付けなくてはなりません。食生活、交友関係が大きく変わったり、極端に機嫌が悪かったり落ち込んでいたりする場合です。誰でも我が子がドラッグを使用しているとなれば胸が痛みます。ダメージにつながるような行動は何もして欲しくないと願うのが親の心でしょう。 大麻はソフトドラッグとも言われヘロインに比べると軽いドラッグですが、人間の機能を低下させ、多量に摂取すればかなり気分が悪くなります。長期使用の影響や精神病との関係において未だに論争が続いているのが実情です。アルコール問題にも似ていると言えます。長期にわたって毎日6杯以上飲み続けたり、妊婦が毎日1本飲むとなれば問題が生じますが、週末に1-2杯なら問題にはなりません。しかしながら一方は合法、もう一方は違法であることを覚えておいてください。 大麻はさらなるドラッグ使用への入門書だと言われますが、必ずしも真実ではないと言う説もあります。大麻使用者は大麻だけを摂取し、中にはアルコールを摂取する人もいますが、ヘロインなど他のドラッグに手を出さない人が多数です。大麻使用が発覚した場合に親と子の間で、どのような妥協策を講ずることができるでしょうか?親が子供の大麻摂取量を制限する必要があるかもしれませんし、「あなたがドラッグに影響されている姿を見たくないのよ。」と家の中では使用しないように頼むこともできます。 親には戦略が必要です。できれば子供と一緒に作戦を考えてみてください。子供を叱れば自分から離れてしまうことを心配する親もいらっしゃると思います。親には何の力もないような気にさせられますが、常に子供を導く方法はあるのです。子供と良いコミュニケーションを保ち、ドラッグについて話し合うことが重要です。「ドラッグはいいことではないわね、私の子供達はドラッグに手を出して欲しくないわ。」アルコールって何?大麻は?ヘロインは?どうしてヘロインのことがこんなに話題になっているの?会話のきっかけをつくるために友達のことを話題にしてみましょう。友達でドラッグやってる子はいる?学業に影響してる?友達としてどう思う?もしその子がドラッグを使用してなかったらどうなってるかな?親が子供の行動に興味を持っていることを示してください。年頃の子供だけでなく、年少の子供も含めて家族全員で話し合いましょう。なぜならドラッグは常にニュースになっており、誰でもすぐ手の届くところにあるからです。私達はアルコールを飲み、煙草を吸います。18歳になればLの運転免許を取ることができますが、免許を取る前にアルコールの影響について親は指導しなくてはなりません。自分が知らないことは「わからないけれど、調べておくわ。」と答えればいいのです。 ドラッグ問題全般についてはHarm minimisation、害を最低限にとどめる戦略がひとつの方法です。家庭内でドラッグの使用が発覚した場合に、家族への害をいかにして減らすかということです。お互いに妥協することとなるため、親にとっても子にとっても、満足行く結果とはならないかもしれません。簡単なことではありません。爆発することなく落ち着いて話し合うことが大事です。すべてを直ちに解決してくれる魔法の杖は存在しないのです。 Turning Point では 24時間のDirect Lineというドラッグに関する電話相談および情報を提供しています。ご家族もDirect Lineのサービスを利用することができます。 Direct Line 03 9416 1818 日本語の通訳が必要な場合は、この電話番号におかけになり通訳を依頼して一旦受話器を置き、先方からの電話を待つ形になります。相談、通訳共に無料です。 ドラッグに関するさまざまな情報、教育のためのビデオなどはAustralian Drug Foundationより入手できます。 電話: 03 9278 8100 メール: adf@adf.org.au |
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ドラッグ問題を考える(続)- 事例研究:娘の暴力と麻薬 |