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ホープコネクションからのご挨拶
HOPE CONNECTION INC. 会長 デービス 洋子
今年のメルボルンの夏は例年になく長く暑い日々が続きましたが、過ぎ去って
しま
うと妙になつかしさを覚えるものです。皆様はどのような「夏の思い出」をつくられ
たでしょうか。今年に入って初めてのカルチャースクールも、夏の盛りの2月13日
に開かれ、高齢者福祉についてお二人の専門家からお話を伺うことが出来ました。今
号のニュースレターにその関連記事が掲載されておりますのでご覧下さい。恒例の
「新来豪者のためのセミナー」も5月8日(土)に予定しております。詳細は最終
ページをご参照下さい。
さて、わたしどもの活動の大きな柱として電話相談があります。これは96年8月
に開設して以来、相談員に若干の異動はあるものの、今日まで一時の中断もなく継続
して参りました。相談員は定期的な学習会を行い、苦労話などを共有しながら顧問の
精神科医を交えて、個々のケースを検討します。その際、相談者のプライバシーを守
ることを常に確認し合います。電話を通しての相談者-相談員という限定された空間
の中で、相談者のニーズにどうしたら十分お応えできるか各相談員は奮闘しておりま
すが、ベテランの相談員でも後から「こう言えばよかった」と振り返ることもあるの
です。一回毎の相談から相談員自身、聞くこと、話すこと、言葉のやりとりの仕方、
問題解決へのプロセスなど、無数のことを学んでおります。匿名の関係であっても
「一期一会」の気持ちでお電話をお受けしています。
今までお世話になっていたSt. Kilda MRC
の引っ越しに伴い、わたしどもの住所も
変わりますので、ご注意下さい。新住所は c/o Migrant Resource
Centre, 24 Victoria St. Windsor 3181 となります。
オーストラリアの高齢者ケア制度の現状
当記事は、Ballarat Health Services, Queen Elizabeth
Centre のプログラム マ
ネージャーの洋子マーフィーさんからご寄稿いただきました。
オーストラリアは若い国で、高齢化率は現在12%で、2025年までには16%
に上昇すると言われている。日本と比較するとその上昇率は緩慢で、現在日本の高齢
化率が16%、2025年までには30%に達すると予測されている。
オーストラリアの医療保険制度は所得の1.5%を自動的に天引きするメディケア
と呼ばれる国民皆保険制度をとっている。この保険制度は公立病院で治療費をすべて
カバーし、一切の個人負担はない。私立病院で診療を受けたい場合は民間保険に加入
する。しかし保険加入者でも、治療費の全額はカバーされないので、民間保険加入率
が毎年減少し、公立病院の需要が高まり、手術待機者が増加する等、連邦政府はその
対策に苦慮している。
オーストラリアでは、多世代家族が同居して暮らす習慣がなく、独居高齢者が多
い。65−79歳人口の3割近く、80歳以上では半数近い高齢者が一人暮らしであ
る。そのためにすべての面で自立性が重要視されている。高齢者のうち、約7%が長
期老人施設に入所し、約15%が何らかの在宅サポートサービスを受けて自宅で暮ら
している。在宅サービスの利用者の半数以上は独居高齢者で、うち7割が女性、80
歳以上の女性だけで全体の3割を占めている。サービスの種類は給食、ホームヘル
プ、訪問看護、ホスピス看護、家屋修理、ショートステイ等で、年金者は安価でこれ
らのサービスを受けることが出来る。その他複雑な問題を抱えている場合は、ケース
マネージメントを適用したきめ細かい在宅ケアパッケージがある。
長期施設ケアの場合、高齢者ケアアセスメントチーム(Aged
Care Assessment Service -
ACAS)が入所に関するアセスメントをし、適応性を判定する。ACAS
のア
セスメントは自宅または病院や老人施設等で行われる。老人施設には3種類あり、公
立(入所時にACAS の判定が必要)、私立(ACAS
の判定が必要)、特別私立 (Exempt Nursing Homes -
ACASの判定は不要)で、特別私立以外は入所費は同じよ
うに計算される。長期老人施設としてナーシングホーム(重要介護
- High Dependency Level)とホステル(低要介護 - Low
Dependency Level)があり、要介
護を8段階に分け、統一したアセスメント方式が使用され、入所後約3週間かけて看
護職員が看護ケアアセスメントをする。その結果、入所者がクラス分けされ、ケアプ
ランが作成され、政府からの援助資金が決められる。
オーストラリア政府は70歳以上の人口1000人に対し、100床の割合で、長
期高齢者ケア施設の整備計画を進めている、施設別ではナーシングホームが40床、
ホステルが50床、在宅ケアが10人の割合である。
オーストラリアの高齢者ケア制度は全てがアセスメントを土台とし、それによって
各個人のニーズを明確化し、ニーズに応じたサービスを必要なときに必要なだけ提供
することで、利用者の財政状態にあった個人負担が課される。そのアセスメントも全
ての専門家がその分野のアセスメントをし、お互いの連携を保ちながら情報の交換が
スムーズにいくように努力している。高齢化に伴う医療費の上昇に対処するために、
政府は経費の効率化を提唱し、予算の削減を実施しているので、それに伴う不平不満
が職員から出ている。一般的にオーストラリア人は意見をよく言い、討論や抗議をよ
くするので、次期選挙に影響があるようにプレッシャーをかけて政府を見張る国民で
あるから、ヘルスケアの分野は政府にとって常に頭痛の種である。
家屋の賃貸借をめぐるトラブルの対処法 続編
ホープコネクションニユースレター5号・8号では、家屋の賃貸権をめぐるトラブ
ルを専門に相談業務を行っているTenants Union of
VictoriaやOffice of Fair Trading & Business
Affairsについて、また様々なトラブルのケースについでご紹介
してきました。今号ではエージェントや大家との「やりとり」の仕方、またTenants
Union of VictoriaやFair Trading & Business
Affairsの利用の仕方を、筆者の「あ
あ、初めからこうしておけばよかった」という経験を交えながら、具体的に説明しま
しょう。
まず初めに、エージェントや大家にクレームをつける、質問がある、修理を依頼す
るなど、何か連絡を取らなければならないときは、必ず日付、相手の名前(大家また
はエージェントのレンタルマネージャー)自分のサインを入れた手紙にするというこ
とです。その手紙のコピーをとるのも忘れてはいけません。そして、先方からの返事
あるいは要求も書面にしてもらうということです。電話でのやりとりでは何も証拠が
残らないので、後から問題がこじれたとき、「言った」「言わない」の水掛け論にな
ります。大家に対しての正式な苦情をOffice of Fair Trading
& Business Affairs
に申請するにも、大家やエージェントとどのように交渉していたのか証拠を提出する
ように言われますので、いざという時に書面になったものは大変役に立ちます。ま
た、書面で交渉することによってエージェントや大家の違法行為を妨げることもでき
ます。
例えば、筆者の利用しているエージェントは電話で家賃の現金払いを要求してきま
した。筆者はそれを手紙にしてくれるように頼んだのですが、レンタルマネージャー
に"What are you talking
about?"と言われ、全然相手にされなかったので、エー
ジェントの要求を書面にして欲しいという要請の手紙を出しました。その後、数回に
わたりエージェントのレンタルマネージャーから電話がありましたが、がんとして譲
らないでいると、従来のまま家賃の支払いは小切手でいいことになりました。後から
分かったことですが、エージェントや大家は家賃の支払方法をテナントに指定できな
いそうです。エージェントや大家が書面に出来ないと言うことは何か違法行為を行お
うとしている可能性があると言っていいでしょう。
第2のポイントは、気長に待たないということです。例えば、修理の依頼の手紙を
エージェントに出したとします。1週間待って何の返事もない場合、既に送った手紙
のコピーを添えて返事を要求する手紙を出しましょう。それから1週間ほど待って返
事がなければ、もう一度返事を要請する手紙を書くか、Tenants
Union of Victoria やOffice of Fair Trading & Business
Affairsに相談し、正式に苦情の申請をして
もいいでしょう。Tenants Union of
Victoriaで苦情申請の手紙の書き方が説明され
たチラシがもらえます。また、Office of Fair Trading &
Business Affairsでもら えるComplaint
Formを使ってもいいでしょう。正式に苦情を申請すると、Office
of Fair Trading & Business
Affairsの調査員があなたの話を聞きに来ます。ちなみに
ヴィクトリア州にはたった6人しか調査員がいないそうです。調査員には強制力はな
いのですが、筆者のケースの場合はエージェントと大家が明らかにTenancy
Actに違
反していたので、調査員がエージェントに電話し、話をつけてくれました。半年以上
に及ぶ筆者からの書面による要請は無視・u桙ウれていたのにも関わらず、調査員が
来た翌日にはエージェントからガス漏れも修理するし、契約書のコピーも鍵も渡すと
いうファックスが入り、こんなことならさっさとOffice of Fair
Trading & Business
Affairsへ正式に苦情申請をするのだったと思いました。
最後に、上記機関の利用の仕方についてふれておきましょう。メルボルンには、
Tenants Union of
Victoriaのオフィスが4カ所あります。実際に利用して分かった
ことですが、それぞれのオフィスによって対応の仕方が違うということです。筆者は
それぞれのオフィスに全く同じ文面で相談の手紙を書きました。ところが、返事をく
れたオフィスは2つだけで、初めに返事が来たオフィスの手紙には手紙を書いた人の
サインがあり、筆者の相談に対して懇切丁寧に説明してくれていましたが、もう1つ
のオフィスから来た手紙は、大家がTenancy
Actの何条に違反しているのかが箇条書
きにされているだけでした。もちろん、手紙を書いた人のサインもありません。その
時、オフィスがどれだけ忙しいか、あるいはどの相談員が手紙を書いたかにもよると
思いますが、どのオフィスからも同じアドバイスが受けられるわけではなさそうで
す。Tenants Union of
Victoriaのオフィスに行って相談員から直接アドバイスを受
けることも可能ですし、Office of Fair Trading & Business
Affairs でもカウン
ターでアドバイスを受けることもできます。筆者はTenants Union
of Victoriaのオ
フィスには行かなかったのでよくわかりませんが、Office of Fair
Trading & Business
Affairsの方は予約も要らず、相談にいくらでも時間を割
いてくれます。相談に行くときは自分の出した手紙、相手から来た手紙、領収書、契
約書など全ての関係書類を持っていきましょう。
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